日本語・生活学習プログラム、企業の役割は|経団連・日商が政府WGで意見
要点3行
- 内閣官房のWGが10月20日に第3回を開催。日本語・生活学習プログラム(仮称)について経団連と日本商工会議所が意見を出した。
- WGでは雇用者の役割として、受講状況の確認・受講支援や勤務時間内に学べる環境の整備などが例示されている。
- 制度の中身や費用負担はまだ検討段階。外国人スタッフの学ぶ時間をどう確保するか、社内で考えておきたい。
元になった報道・発表:内閣官房「日本語・生活学習プログラム(仮称)の検討のためのワーキンググループ(第3回)議事次第」(令和8年10月20日)(内閣官房、2026年10月20日)/日本経済団体連合会「日本語・生活学習プログラム(仮称)の検討に向けた意見」(2026年10月20日・WG資料1)(日本経済団体連合会、2026年10月20日)/日本商工会議所「日本語・生活学習プログラム(仮称)の検討のためのワーキンググループ 説明資料」(2026年10月20日・WG資料2)(日本商工会議所、2026年10月20日)
何があったか:日本語・生活学習プログラム(仮称)のWGで経済団体が意見
日本語・生活学習プログラム(仮称)とは、日本に住む外国人が日本語や日本の制度・ルールなどを学ぶ仕組みとして、政府が創設を検討しているプログラムです。内閣官房の日本語・生活学習プログラム(仮称)の検討のためのワーキンググループは2026年10月20日(令和8年10月20日)に第3回を開き、関係者ヒアリングを行いました。資料を出したのは、日本経済団体連合会(経団連)、日本商工会議所、NPO法人国際活動市民中心(CINGA)、桃山学院大学の准教授です。
経団連の資料によると、政府は帯同家族を含む在留外国人を対象にしたプログラムの創設に向けて、2026年8月にこのWGを設けました。受講や理解の状況を在留審査の考慮要素にすることも検討中とされています。WGでは雇用者の役割として、受講状況の確認・受講支援や、勤務時間内に学習できる環境の整備などが例として挙がっています。
経団連は、すべての在留外国人に一律で受講を義務付けるのではなく、自発的な受講を促す仕組みにすべきだと述べました。企業による理解度の把握や勤務時間内の受講機会の確保は、一律の法的義務ではなく、まず努力義務とするのが適当としています。費用は、外国人本人が一定の額を負担することが基本との意見です。
日本商工会議所の資料では、国が標準のカリキュラムや目標値を決めることを歓迎する声が紹介されています。同時に、企業はすでに外国人労働者や帯同家族の学習に一定の責任を果たしており、新たな負担への対応は難しいとして、国の支援を求めました。受講や達成度を在留資格の更新などの評価に組み込むよう求める声も載っています。
現場への影響:店長・人事が押さえたい3点
- 企業の役割はまだ決まっていません。 経団連の資料では、実施主体や費用負担は今後の検討事項とされています。義務になるのか努力義務になるのかも、出典では示されていません。
- 勤務時間と学習時間の関係が論点に挙がっています。 シフト制の店舗では、受講の時間をどこで確保するかが今後の課題になるとみられます。派遣の場合は派遣元と派遣先で協議するのが基本、と経団連は述べています。
- 特定技能・育成就労とのすみ分けも議論されています。 経団連は、育成就労と特定技能には受入れ機関が日本語学習や生活オリエンテーションを行う仕組みがすでにあると指摘しました。今回のプログラムとの関係は、出典では示されていません。
育成就労の日本語講習の準備状況は、育成就労の日本語講習、教員確保済みは14.6%|入管庁の監理団体調査でも取り上げています。
明日からできること:店長・人事のチェックリスト
- 外国人スタッフ一人ひとりの在留資格と、受けている日本語学習(会社・登録支援機関・自治体の教室など)を一覧にする。
- 勤務時間内に学習や試験の時間を取れるか、シフトの組み方を見直しておく。
- 日本語学習の費用補助など、自社の支援制度がある場合は内容を整理しておく。
- 派遣スタッフを受け入れている場合は、学習時間の扱いを派遣元と話し合える窓口を確認する。
- WGの議事要旨や今後の決定は、内閣官房のページで確認する。制度の扱いで迷う点は、出入国在留管理庁の窓口や社会保険労務士に相談する。
YOLO BRIDGE の視点
今回のヒアリングで出されたのは経済団体の意見で、プログラムの対象者、内容、企業の役割はまだ決まっていません。それでも、勤務時間内の受講や受講状況の確認が論点として挙がっていることから、外国人スタッフの学ぶ時間を職場でどう扱うかが、今後の雇用管理の話題になるとみられます。実際に学ぶ時間が取れているか、学びたいのに余裕がないのかといった本人の状況は、出典では示されていません。
日本語や生活の学習は、本人の負担感や職場への不安と結びつきやすいテーマだと私たちは考えます。YOLO BRIDGE は、月1分のサーベイで外国人スタッフの声を拾い、離職につながる前の小さなサインに気づく土台づくりを支援します。外国人支援に携わって約20年(YOLO JAPAN)の立場から、制度の動きを現場の目線で解説します。詳しくは YOLO BRIDGE のご案内 をご覧ください。
よくある質問
日本語・生活学習プログラム(仮称)とは何ですか?
企業に受講支援の義務ができるのですか?
プログラムの費用は誰が負担しますか?
出典:内閣官房(2026年10月20日)/日本経済団体連合会(2026年10月20日)/日本商工会議所(2026年10月20日) ※事実関係は各出典でご確認ください。
