育成就労の日本語講習、教員確保済みは14.6%|入管庁の監理団体調査
要点3行
- 入管庁は10月23日、育成就労の日本語講習に関する調査結果を公表。登録日本語教員の確保済みは14.6%、未確保で候補も未定は約35.9%。
- 育成就労では、就労開始までにA1相当の試験合格かA1相当講習の受講が必要。講習を受けさせる措置は受入れ企業側の義務とされている。
- 受入れを考える企業は、監理支援機関に入国前のA1試験の予定と、講習の担い手が決まっているかを早めに確かめておきたい。
元になった報道・発表:出入国在留管理庁「監理支援機関における育成就労外国人への日本語講習に関するヒアリング・アンケート調査結果について(令和8年10月時点)」(出入国在留管理庁、2026年10月23日)/出入国在留管理庁「育成就労制度における日本語講習の提供について」(令和8年10月23日更新)(出入国在留管理庁、2026年10月23日)/NHK「育成就労制度 約36%の機関が“日本語教員確保めど立たず”」(NHK、2026年10月23日)
何があったか:育成就労の日本語講習と教員の確保状況
育成就労制度とは、技能実習に代わって2027年4月1日(令和9年4月1日)から運用が始まる、外国人材の受入れ制度です。出入国在留管理庁は2026年10月23日(令和8年10月23日)、育成就労外国人への日本語講習について、監理団体に行ったヒアリング・アンケート調査の結果を公表しました。同庁の日本語講習の提供に関するページによると、調査は出入国在留管理庁と厚生労働省が実施しました。NHKも同じ日に、教員確保のめどが立っていない機関が「およそ36%」と報じています。
調査期間は2026年10月5日から7日までの3日間です。アンケートは、外国人技能実習機構のメーリングリストに登録している監理団体1,880機関が対象で、監理支援機関として活動する予定の348機関が回答しました(回答率は約18.5%)。
登録日本語教員の確保状況は、確保済みが51機関(14.6%)、確保見込有が66機関(19.0%)、調整中が106機関(30.5%)でした。未確保で候補も未定と答えたのは125機関(約35.9%)です。資料には、これらの割合は機関単位で、講習を受ける人数に基づく割合とは異なると注記されています。
回答した機関が制度開始後1年間に受け入れる見込みの人数は、計17,247人です。このうち13,502人(約78.3%)は、入国前にA1相当の試験に合格させる見込みとされています。別に行ったヒアリングでは、20機関のうち4機関(20%)が制度開始当初から受け入れる予定と答えました。
現場への影響:受入れ企業が押さえたい3点
- 日本語講習を受けさせる措置は、受入れ企業側の義務とされています。 出入国在留管理庁の案内では、就労開始前までにA1相当の試験合格かA1相当講習の受講が必要で、3年間の終了までにA2目標講習の受講も求められます。受入れ企業(育成就労実施者)等が、費用負担を含めて措置をとることになっています。
- 教員の確保は、監理支援機関によって段階が分かれています。 確保済みと候補も未定の機関が並ぶ結果で、自社が頼む機関がどこに当たるかで準備の進め方が変わるとみられます。
- 出典で示されていないこともあります。 教員不足で受入れが遅れるかどうかや、地域・分野ごとの状況は示されていません。資料では、関係省庁が連携して、必要な教員数と講習を提供できる量を把握する調査を続けるとしています。
明日からできること:店長・人事のチェックリスト
- 育成就労での受入れを考えている場合は、監理支援機関に入国前のA1相当試験の予定を確認する。
- 入国後にA1相当講習が必要になる人がいるか、その講習を誰がどこで行うかを監理支援機関に確かめる。
- 講習の費用と、勤務時間との関係(いつ受講するか)を事前に話し合っておく。
- 出入国在留管理庁の講習提供状況一覧表(令和8年6月時点)で、近くの日本語教育機関を調べておく。
- 制度の細かい扱いは、出入国在留管理庁の窓口や監理支援機関、行政書士に確認する。
YOLO BRIDGE の視点
今回の数字は、回答した348機関を単位にした割合で、講習を受ける人数で見た割合とは異なると資料に注記されています。受入れ見込みの約78.3%は入国前にA1相当の試験に合格させる方針とされ、教員不足がそのまま受入れの遅れにつながるかどうかは、出典では示されていません。それでも、自社が頼む監理支援機関がどの段階にあるかは、受入れ企業が早めに確かめておく価値があると私たちは考えます。
A1は日本語の入り口の水準で、入国してすぐの外国人スタッフには、職場のルールや手続で分からないことが多く残るとみられます。YOLO BRIDGE は、会社のサポート担当として外国人スタッフの質問に応える AIバディー(先行体験受付中)を通じて、分からないことを抱えたまま働く状態を減らし、離職につながる前の小さなサインに気づく土台づくりを支援します。外国人支援に携わって約20年(YOLO JAPAN)の立場から、現場の目線で解説します。詳しくは YOLO BRIDGE のご案内 をご覧ください。
よくある質問
育成就労では、働き始める前にどのくらいの日本語能力が必要ですか?
監理団体への調査で、日本語教員の確保状況はどうでしたか?
日本語講習の費用は誰が負担しますか?
出典:出入国在留管理庁(2026年10月23日)/出入国在留管理庁(2026年10月23日)/NHK(2026年10月23日) ※事実関係は各出典でご確認ください。
